碧眼の副社長は愛をささやく
「抱きしめて」

そう言うと、私の横に寝ころび、しっかりと抱きしめられた。

エリックの心臓の音を感じる。

私と同じ、早い鼓動。

エリックの体温を感じる。

エリックがキスをする。

今までの触れるだけのとは、まったく違う、深いキス。
舌を絡ませ合い、求めあう。

この人の全てが欲しい。

多分、これは本能の要求。

そして、エリックも、私の全てを求めている。

「綾乃・・・もう我慢できない・・・」

「うん」

エリックが私の体を少し離し、上になり組み敷く。

「僕の一生を賭けて・・・」

手と手を絡ませ合う。

この人なら大丈夫。

人生を共に歩める人。

「エリックのものにして・・・」

そう言って、目を閉じた。
< 57 / 88 >

この作品をシェア

pagetop