碧眼の副社長は愛をささやく
部屋は、小さなベッドサイドのライトだけが灯されている。

オレンジがかったそのライトは、
肌を更に妖しく見せていた。

「綾乃・・・」

首筋に顔をうずめ、少し余裕のない声で呼ぶ。

「エリック・・・あっ・・・・」

左手が胸から腰のラインをなぞり、太ももに届く。

恥ずかしくなった私は、無意識に寝返りをうって、うつむせになる。

エリックは、背中のあちこに、キスをしながら、
太ももまでいっていた手を戻して、胸をまさぐる。

「もう・・・」

「もう・・?」

エリックが意地悪そうに聞く。

「焦らしているのは綾乃だよ?」

「焦らして・・・・なんか・・・」

「じゃあ、こっち向いて」

そう言われても、動けない。

しばらくして、私が動かないのを察して、エリックが私を反転させる。

「全部見せて」

「恥ずかしいの・・・」

「大丈夫、君は美しいよ、全て」

エリックの胸に手を伸ばす。

男性の胸・・・細見で、服を着ていた時には想像もしてなかった、
がっしりとした胸。
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