バレンタイン・プレゼント
そして私は、如月さんのプライベートの番号やメールアドレスを知らない。
となると、また偶然会うチャンスを待つしかないと、内向的で臆病過ぎる性格の私は思っていただけに、如月さんが、わざわざ私に会うために、マンションのエントランスで待っててくれたことが、とても信じられないくらいビックリして。
それ以上に嬉しくて、さらに緊張してしまって・・・心臓はドッキンドッキン煩く鳴りっぱなし。
買い物袋を強くギュッと握りしめたつもりが、なぜかドサッと落ちてしまったくらい。

それでも胸のときめきは、なくならなかった。

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