ぶっ壊れるほど愛してる

「白百合コーポレーションのお客様、こちらのバスにお乗り下さい」

会社前に止められた4台の大型バス。

そこに今回の社員旅行で抜粋されたであろうメンバーが続々と乗務員さんの声に反応し乗車する。


「あ〜、やっぱり蓮さんは来ないのねつまらないわー」
事務課同士、バスで隣の席に座るナオはブーたれながら窓を見ていた。


「佐藤さんも白百合先輩狙いなの?」
どーしてこうなったか分からないが、営業課があたしたちの後ろの席らしく貝塚くんが身を乗り出して話してくる。


「ふふっ…私はね趣味よ趣味」

「え?趣味?」
貝塚くんは訳が分からなさそう。


「そう言えば営業課の人って今回貝塚くんだけ?」


大体どこの課からも二人から三人くらい来てるのに貝塚くんの隣の席は空席になっている。



「いや、それが俺もわかんないんだよね〜
なんせ昨日社員旅行の話されたからさ」
へらっと笑う貝塚くん。


「これはこれで面白い展開ね…」
ナオは別人かのようにやばい笑みを浮かべてる。



二泊三日もやっていける気がしない!!
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