くるみさんの不運な一日
「ん?」

無理矢理体を起こしたあたしに、天川智明は少し驚いた声を出す。


どうした?って言わんばかりのその声に、立ち上がり背中を向けた。


「何か色々ありがと。そろそろ倉庫に戻る」

「大丈夫なのか?」

「大丈夫とかって問題じゃなくて、やらなきゃ帰れないし」

「やらなきゃって、あれ全部?」

「全部は無理だけど半分くらいは」

「まだかなりあるだろ?」

「だから、早く戻らなきゃいけないの」

「もうちょっと休んでろ」
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