くるみさんの不運な一日
残業してる人がいたらどうするつもり!?


残ってまで仕事してる人に階段で帰れとでも!?


あたしみたいに忘れ物をする人だっているんだから、エレベーターくらい24時間動かしとけって――。


「…………ん?」

非常階段がある突き当り。


何気に左の方へ目を向けたあたしの視界に、細い明かり。


漏れてくるその明かりは、多分きっと「営業課」で、そう思ったあたしの足は自然とそっちに向かってた。


そんな気がしたんだと思う。


そうだろうって半分確信があった気がする。


だって夕方からずっと、あたしの仕事を手伝ってて、外回り以外でも色々仕事があるらしい営業の仕事が何も出来てない。
< 138 / 247 >

この作品をシェア

pagetop