素直になれない、金曜日
(1):

出逢いは、月曜日

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[ 仕事終わるの遅くなりそう。
小春のお迎えお願いね。 ]




5月初旬の月曜日。



まさに五月晴れのうららかな日差しを浴びながら、お母さんから昼休みに送られてきたメッセージの内容を思い出す。

同時に、まだ3歳の幼い妹の姿が思い浮かんで自然と早足になった。




掃除、長引いちゃったから、結構待たせてしまっているかも。いつもは元気でおてんばだけど、根は寂しがり屋だからなあ。


できるだけ早く迎えに行ってあげないと。



放課後。私が今、早歩きで向かっている先は、妹の小春(こはる)が通う保育園。




その理由はもちろん、仕事で忙しいお母さんの代わりに小春を迎えに行くためだ。




小春を迎えに行くのは、これが初めてじゃない。今までも何度かこういうことがあったから、私が通う高校とは家をはさんでほぼ反対の位置にある保育園までのわりと長い道も、もう間違えることはない。




方向音痴に加えて何かとそそっかしい私は、実は初めの頃はよく迷子になっていた。

そういうときは、スマホのマップ機能を頼りになんとか辿り着いたんだったっけ。




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