甘酸っぱい恋の味【LOVEドロップス企画参加作品】



「結衣?」


「え? あ、うん、聞いてるよ?」



応援してあげたい。


でも、そんな気持ちより、淋しい、行ってほしくない、
そんな気持ちががぶさっていく。


隼くんの気持ちを素直に応援してあげられない。


そんな醜い自分の気持ちがイヤになる。



何でわたしはこうなんだろう。



やりきれない思いと醜い感情と大きく膨らんだ淋しい気持ちが
隼くんに伝わらないように唇をかみ締める。



でも――。



それと同時に溢れてきたのは、涙だった――……。









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