彼のいちばん
深まる仲
この電話の日以来、ふたりはたまに毎日ラインを欠かさず、深夜にたまに電話をするような仲になっていった。

そこで話す内容は、部活のこと、家族のこと、恋愛のこと、受験のこと。今のクラスのことなど、様々だった。

「竹下は、志望校どこにしたの?」

「俺は、県立大学だよ。」

「うわぁ、すごいね!トップ校じゃん…」

「内田は?」

「え…っと、私はね、国立の教育大。」

「え、内田教師になんの?」

「うん小学校の先生になりたいの。
…でもその大学、今のところ全然届かなくて…」

「そんなん俺もだよ。まだ四月だし、これから頑張ろう」

「うん、でも私、吹奏楽部だから、9月までほぼ休みなく練習あるんだよ…」

「うちの高校の吹奏楽、強いもんなぁ。俺はもうテニス部引退したから、学校終わったら予備校行ってるよ。」

「そうだったんだ…。私、どんどん置いていかれちゃうなぁ…」

「大丈夫だよ、内田なら。」

「どっからくんのよ笑 その自信は。」

「えらいなぁ、内田は。なんでも頑張ってて。」

「そんなことないよ。結局どっちも中途半端なの。今の高校決めたときは、吹奏楽やりたくて入ったけど、今では勉強を優先したくなってる。」

「それは、仕方ないだろ。でも割り切って両方頑張ってるの、知ってるよ。すごいと思う。」

「そう…かなぁ、わたしは、竹下みたいに、引退してからそんなにずっと勉強頑張れるか、不安かな…」

「それだけ熱心に部活できてるなら、大丈夫だよ。」

「うん…、とりあえず今は両方がんばる。」

「ん、お互いがんばろ。」

そんな風に、励まし合いながら、二人は同じような関係を続けていた。
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