最恐ドクターの手懐けかた








手術を終え、疲労感を感じながら病棟に戻った時には、すでに空が明るくなり始めていた。

なんとか今日の夜勤も終えることが出来た。

なかなか大変な一晩だったな。

徐々に明るくなる空を見上げながら、深呼吸した時……





「お疲れ」




遠藤先生が隣に座る。

その手に、例の五線譜ノートを持って。

五線譜ノートをじろじろ見ている私に、



「うるせぇな、放っておけ」



彼は荒々しく告げる。




うるせぇも何も、何も言っていないのに。

だけどこんな日は、どんな曲を作るんだろう。

きっと、お馬鹿で元気でちょっとだけ優しい曲なのかな。


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