最恐ドクターの手懐けかた
赤井さんのNSTが長くなったのは、偶然切るのを忘れていただけだ。
私のうっかりの結果だ。
だから、もちろん私が褒められる義理はない。
遠藤先生を避けるように急いで更衣室へ行き、難しい顔で着替える私に、ついてきた優奈ちゃんが楽しそうに言う。
「やっぱり遠藤先生、冴木さんを食べるつもりじゃないですか?」
その言葉に、吹き出しそうになった。
「まっ、まさか……」
私はいつも遠藤先生に怒鳴られてばかりだし、今日は何があったのか色気のないカップラーメンなんてもらってしまったし。
それよりも、背が高くて整った顔の遠藤先生はモテるのだ。
その性格を知らない、産科病棟以外のスタッフに!!
私みたいな普通の助産師を選ぶよりも、いい女はたくさん集まってきている。