愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
「雫、後悔しているとしたら、きみを強引に抱いてしまったことだ。きみと想いを伝え合って、しかるべき時にそういう関係になりたかった。すまないことをした」

すると、俺の腕の中でもぞもぞ動いていた雫がようやく顔をあげた。その表情は怒っている。

「強引じゃなかった……と思う。ちゃんと合意あったもん」
「いや、それは……きみに言わせたというか……そういう流れに力づくで持っていってしまったというか」

反論しながら、頬が熱くなってくる。俺はなんの言い訳をしているんだ。
雫が俺の両腕をがしっと掴み、睨むように挑むように見据えてくる。

「正直、初めてだったし、恥ずかしくて痛くて気持ちいいとかわかんなかったけど……私、幸せだったから!好きな人と抱き合えて幸せだったの!それじゃ駄目?それじゃ不合格!?」

めちゃくちゃに叫んで、雫がぎゅうっと俺に抱きついてきた。
雫の身体。雫の温度。雫の気持ちまでまるごと全部が、俺の腕の中にある。
嬉しさと緊張と興奮で頭の中がミキサーにかけられたジュースみたいになってしまった。

「私が早く高晴さんに好きって告白すればよかったのね。私、ずっとずっと、高晴さんに誘われるの待ってた。受け身すぎた。ごめんなさい!」
「俺だって……言えてなかった。きみを愛してるって」

なんだか感極まってしまい、涙をこらえるのに必死だ。
雫が俺のことを好きだと告げてくれる。夢なら覚めないでくれ。いや、絶対に夢なんか嫌だ。

「ずっときみが……好きだった。雫」
「私も好き。高晴さんが好き」
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