【短編】チョコレートは恋の味
「ちょ、は、羽柴っ?!」


少し遅れて、それは羽柴の唇だったことに気付く。


キス、というやつだ。


「わ、私のファーストキス・・・。」


かぁぁ、体の底から熱がわいてくる。


嫌じゃなかったことが悔しい。


むしろ、心地よかった。


なんなの、この気持ち。


「俺からの、チョコレート。」


「こ、こんなチョコあるわけないでしょ!?」


ああ、調子が狂う。


どうしてくれるのさ。


まるで私が、羽柴の事好きみたいじゃん・・・・。


「えー、だって波奈ちゃんチョコ嫌いでしょ?」


「う、それはそうだけど。」


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