絶対彼氏
あたしは慌てて2人の間に割って入った。


「その時はうまく隠せばいいだろ? 帽子とか、マスクとかで変そうさせるのも有りだな」


「なにそれ、まるで芸能人じゃん!」


成美が大きな声を上げて笑う。


それでもあたしは落ち着かなかった。


アンドロイドの洋二と一緒に外出するなんて、今まで1度も考えたことはない。


「明日は学校も休みだし、帽子やマスクは俺が用意してやるよ」


「いいねぇ! アンドロイド洋二とデートだね、カレン!」


そう言って成美はあたしの肩を叩く。


洋二はほほ笑んだままあたしを見つめているだけだ。


こんなことで、本当に大丈夫だろうか?
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