加工アプリ
☆☆☆

自分でメークをして学校へ行くのは初めてのことで、妙に緊張してしまった。


「雅おはよー!」


いつもの楠葉の声にビクリと体が震えた。


楠葉には笑われるかもしれない。


そう思い、顔を向ける事ができない。


「あれ? 今日はメークした?」


楠葉があたしの顔を覗き込んできてそう聞いた。


「う、うん。2人にやってもらった方が可愛くなれたけどね」


あたしはぎこちない笑顔を浮かべてそう返事をした。


「いやいや、めっちゃ可愛いじゃん!」


「そ、そう?」


嬉しいと思う反面、楠葉からの褒め言葉を素直に受け取る事ができなかった。
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