加工アプリ
きっと、今のあたしは顔が真っ赤になっていることだろう。


こんなんじゃなにも言わない間からバレバレだ。


「博正、今日暇?」


勇気を出してそう聞いた。


たったこれだけの短い言葉を言うだけだったのに、緊張して震えてしまった。


怖くて博正の顔をまともに見ることができない。


たった数秒の沈黙が、永遠のように長く感じられる。


「暇だよ。どっか行く?」


その言葉にあたしは勢いよく顔を上げた。


博正の言ってくれた言葉が信じられなくて、瞬きを繰り返した。


「なんだよその顔」


あたしの表情がよほど面白かったのか、博正がプッと噴き出して笑い出した。
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