沈黙する記憶
☆☆☆

あたしたちは、夏男の前に現れた。


穴の中から白い骨が見えている。


この猛暑で杏の体はあっという間に腐敗が進んでしまったのだろう。


「ここにいたんだね」


あたしがそう言うと、夏男が困惑した表情を浮かべてこう言った「なんで……?」
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