浮気の定理
涼子の場合④
いつものように夫を送り出し、花と一緒に掃除や洗濯をする。



もちろん、彼女は私の後をチョロチョロしているだけなのだけれど、本人はすっかりお手伝いをしているつもりだ。



たまに二度手間になることはあるけれど、専業主婦なだけあって時間はいくらでもある。



慌てることはない。



こんな風に余裕を持って子育てが出来るのも、やはり夫がきちんと働いてくれているおかげなのだと確かに思う。



叱られるたびに恩着せがましく言われるのも、なんだか仕方がないのかなという気さえしてくるから不思議だ。



世の中は不況で、旦那さんの給料だけじゃやっていけない家庭はごまんといるのだ。
< 268 / 730 >

この作品をシェア

pagetop