浮気の定理
「こら、バカなこと言ってないで、真由、行くよ?」



桃子に諭されて、真由はおとなしく引き下がる。



そしてバイバ~イと手を振りながら、二人は大通りへの方へと消えていった。



ありさと涼子は路線が違うものの、駅までは一緒に並んで歩く。



「ありささぁ……なんかあった?」



涼子は思いきってそう聞いてみた。



「え?なんで?なんにもないよ?」



ありさはそう言ったけれど、明らかに動揺してる。



「真由にあんなにつっかかるなんて……珍しいからさ」
< 476 / 730 >

この作品をシェア

pagetop