浮気の定理
「まあまあ、とりあえず座ったら?」



二人の間を取り持つようにそう言いながら、私は自分の座っていた席を空けて、横に一つずれた。



必然的に山本を私と桃子で挟む形で座ることになる。



「なんか俺、両手に花だね?」



嬉しそうに笑う山本を、同じように嬉しそうな桃子が見ていた。



山本も見た目も悪くないから、横から見ていてもお似合いに見える。



「そうだね?両手に花だねぇ。有り難く思いなさいよ?」



挑戦的な態度でわざと憎まれ口を叩くと、山本がはいはいとそれを軽く受け流した。
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