浮気の定理
父はゆっくりと腰を上げ、何かを手にして戻ってくる。



バサッと音がして、目の前のテーブルにA4くらいの封筒が投げ落とされていた。



「北川の奥さんが持ってきた。中を見てみなさい」



コクンと唾を呑み込むと、おもむろにその封筒に手を伸ばす。


中には資料のような紙と、写真が何枚か入っているようだった。



「……っ!!」



それは自分と北川が仲良く寄り添って、ホテルに入っていく様子が撮られたものだった。



北川の奥さんが探偵かなにかに頼んだものだと、ようやく理解する。



「泣きながら北川と別れてほしいって……言いに来たんだ……」
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