浮気の定理
祭りのあとは……




カラン……



カランカラン……



グラスの中の氷を眺めながら、指でそれを突っついてみる。



飲むわけでもなく、水滴が垂れるのも気にせずに……



真由に教えてもらったこのホテルのbarは、今では私のお気に入りの場所にもなっている。



そのせいかビアガーデンでみんなと別れてから、吸い寄せられるようにここにいた。



いつものカウンターの席は、最近の指定席。



以前は真由と山本の3人で来ていたけれど、あの二人が付き合った今、自分がお邪魔なのはわかりきっていた。



それでもあの二人は無邪気に私を誘ってくるから、少しはこっちの気持ちも察してくれと思いながら断ることが増えていた。
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