浮気の定理
「いたら、君に声なんかかけないよ」



「それはいないってこと?」



「そ、いないってこと

彼女いない歴……2年?てとこかな」



「嘘、2年もいないわけないですよね?

その見た目で寄ってくる女の子たくさんいるんじゃないですか?」



信じられなくて思わずそんなこと言っていた。



彼は困ったように笑いながら、私に目線を合わせてくる。



エレベーターからはとっくに降りて、歩きながら話していた彼が、ホテルを出たところで急に立ち止まった。



「見た目を誉めてくれるのは嬉しいけど、彼女がいないのはほんとだよ?

ここ半年くらいは気になる人がいたから、他に作る気にならなかったしね?」
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