【続】ねぇ…先生。。





「今、この中に彼氏、彼女がいたりする人がいると思う。

片思いの最中の人もいると思う。

まだ、好きな人に出会えていない人もきっと、いると思う。


今から私が話すことは多分、これからのみんなの恋に必ず役立つはず。」


いつになく、真剣なみんなの表情。

いつも寝ている子も今日は起きている。



「私は…まあ一般的に禁断って言われる人に恋に落ちた。」


誰も何も言わないがきっと、どんな相手かと気になっているだろう



「あ、1つ言っておくけど不倫とかじゃないからね?」

そう私が言うと教室のどこからか安堵の溜め息が聞こえる


恋の相手を知っている伊藤ちゃんは隠れて笑っている。



「年の差は…6歳

最初は絶対に叶わない恋なんだろうな、って諦めてた。


恋人って関係になる前は

あいさつを交わすだけで嬉しかったし
目が合うだけでドキドキしてた。」


みんなの反応は特にないが、きっとみんな共通してることだと思う



「それからいろんな経過があって、
念願のその人と付き合うことになった。


本当に幸せだった


毎日が楽しくて
ずっと、笑ってたと思う。


でもね?幸せなんて壁はすぐに崩れちゃう


本当に脆くて薄っぺらくて…


この恋で私はそのことを学んだ」


1度言葉を切って深く深呼吸した






< 62 / 147 >

この作品をシェア

pagetop