はっぴーえんど。
「おおっまじか!神崎と安城さんってお似合いすぎだろーっ。」
クラスの男子が騒ぎ始めた。
一気にざわつく教室内。

「……へー。おめでと。」
裕太はそれだけ言って教室を出ていってしまった。
「ま、まって、HR始まっちゃうよ!」

「大丈夫だよ鈴。」
樹くんは私の腕を掴んで笑いかけた。

「う…うん。」

それから裕太は私を一方的に避けるようになった。たまに玲子さんが作ってくれるご飯を持ってきたりしてくれるけど、話しかけても素っ気ない。

そんなこんなしていたら、いつの間にか夏休みに入っていた。
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