はっぴーえんど。
大きく脈を打っていた。

「樹くんも私と同じだね。」
私は樹くんの方を見て笑った。

「…うん。俺、夕飯の準備してくるから少し待ってて。」
そう言って、樹くんは私を放して立ち上がった。

「ええっ、夕飯までお世話になるのは…!」

「大丈夫だよ。俺と鈴しかいないし。」

そっか、樹くん、一人暮らしなんだ…。

「鈴は御両親に連絡した方がいい?」

「あ、うちはあんまり帰ってこないから平気だよ。」

「じゃ、作ってくるね。」

「まって、私が作るっ。勉強教えてもらったからお返し!」
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