はっぴーえんど。
「ちゃんと、待ってたんだね。」
私は大きく頷き、もう一度抱きしめる。

「そっか、ありがとう。」

樹くんはソファに座り、私はその上にちょこんと腰をかける。

「鈴はいい匂いがするね。」
樹くんは私の首筋に顔を埋める。
「ふふっ。くすぐったいよ…。」

「もう少しだけ…」
私は黙ってそのままの体制でいる。

チクッと鋭い痛みが走った。

「ひゃっ!?」

樹くんは悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
「新しいキスマーク。」
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