振り向かせて、その先は。【2月3日完】
いつも余裕な表情が一瞬崩れる。
「ありますよ?私から、バレンタインの贈り物」
「は、最高。朝から大胆だな」
バッグから小さな箱を取り出し社長に差し出す。
「っ社長。秘書としてだけじゃなく、もっと近い距離にいても……いいですか」
強気で振り向かせたにも関わらず、やっぱり告白する時は声が震えてしまった。
「私は、他の子みたいに可愛げがあるわけじゃないですし、女子力も足りてません」
自覚はある。
「でも、そこはこれから努力して頑張るので。どうか、一番傍にいさせてください」
社長は整った顔立ちに大人の余裕と色香で引く手あまただ。
選び放題なのは秘書として過ごしてきたから分かる。
「君さ」
ああ、やっぱりダメかな。そう諦めかけていたら。
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