イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
そうしてすべての身支度を終えて、再度鞄の中身を確認して忘れ物が無いのを見て、玄関前で鍵を掴んで今日の服に合わせて買ったネイビーの生地が涼し気なウェッジソールのサンダルを履いてドアを開けた。

外は清々しいほどの晴天で暑さも際立ってきている。
今日も暑くなりそうだ。
まだ、梅雨の明けない日々だが今日は梅雨の中休み。
お出かけするには天気に恵まれたといえよう。

ドアに鍵をかけて、鍵を鞄にしまって階段に向かって歩き出す。
私の住んでる単身者用マンションは六階建てで、私は三階の角部屋に住んでいる。
八畳の部屋に五畳のダイニングキッチンお風呂トイレ別であり、オートロックに管理人室付きのため女性入居者が多い。
私もこの作りと広さが気に入って、就職を機にここに越してきた。
そんなマンションのエレベーターを待つよりは、階段の方が早いので私はいつも階段を使っている。

階段を下りてエントランスを抜けて駅へと向かい歩き出したところで後ろから声がした。

「清水さん、おはようございます」

その声は間違うことなく、数日前に聞いた副社長の声。
振り返ればファッション雑誌から抜け出てきたようなイケメンがこちらを見てそれはそれは良い笑みを浮かべていた。

「おはようございます、副社長。待ち合わせは駅でしたよね?」

この質問は間違ってないと思う。
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