イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
「ふふ、莉々花との壁が大分薄れてきたみたいで僕は嬉しいですよ。もっともっと、たくさん甘えて頼ってください。それが僕の幸せですから」

そんな、囁きを聞きつつもう、瞼は重くて開かない。

「僕の可愛いお姫様。早く僕に落ちてきて下さいね。さ、ベッドまでお連れしましょうか」

そうして、フワッとした浮遊感のあとユラユラして少し経つと柔らかなベッドに置かれた。

そこで感触が変わって少しだけ目を開ける。
開けたと言っても、うっすらだけど。

「莉々花、ゆっくり休んでくださいね。そして、早く元気になってたくさん僕に甘えて、頼って愛されて下さい」

言葉と共に額に柔らかで温かい感触がした。

優しく布団がかけられて、パタンとドアが閉じた。

私もそのまま眠りに落ちていった。


――― ――― ――― ―――

翌朝

起きて見ると自分にと宛てられた部屋で、しっかり布団をかけられて眠っていたことに驚く。
なんとなく運ばれた所は覚えてるのに。
髪を乾かされているうちにウトウトして、リビングで寝てしまったのだろう。
たくさん寝ていたはずなのに。
私ってば、玲一さんにどんだけ迷惑かけているのか。
思わず頭を抱えたところ。

ドアのノックのあとに声がする。

「莉々花?起きてますか?朝食が準備出来ましたから一緒に食べませんか?」

「はい、支度してすぐに行きますね!」

そう返すと、カジュアルな服に着替えて洗面台に行き顔を洗い、髪を梳かしてからリビングに戻る。

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