イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
お皿を洗いながらそんなことを言う。
玲一さんは心配性で過保護だ。

まぁ、私の倒れてた時の状況は結構悲惨だったみたいだし、その心配も仕方ないのかも。


「休んでいて、万一身体がおかしいとかあったら絶対に遠慮なく電話してきて下さいね!」
「分かりました」

くすくすと笑いながら返事をするとその時、胸ポケットのスマホが軽く震えて止まった。

「坪内さんのお迎えが来てますよ?お待たせしちゃだめですよ!」

そう言って玄関に向かわせる。

「今日は会議に顔合わせと忙しないのでお昼に戻れませんが、お昼は冷蔵庫に入れましたから温めてたべてくださいね?行ってきます」

「はい、ありがとうございます。行ってらっしゃい」

そう、今日は玄関で見送りした。

私の行ってらっしゃいの声掛けの後、とびっきりの笑顔で

「行ってきます。今日も早く帰ります」

そう言って出勤していった。

見送ったあと、洗濯をしようと脱衣場に寄ると、昨日洗濯物として出していたものが洗われ畳まれ置かれていた。

部屋着も、下着も何もかもである。

その事態に私がショートしてしばし呆然としたのは、乙女達には理解して頂けるだろう。

やってもらってるけど、これには流石に文句言いたい!
お願いだから洗濯は自分でやらせて!!

期間限定居候生活も、なかなかに色々あるのである。




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