キライ、じゃないよ。
今まで4人で連んで過ごす事が多かったけれど、アイツらは周りにいるカップル達とは違っていたから、遊びに行くにしても、友達4人ペアを意識することなく楽しく遊んでいた感じだった。

幸島がどれほど山近のことを好きか、よく分からなかった。


「私達に気を遣ったんだよ。2人きりで過ごすと私達2人が残る……から」


護の言葉を聞いて幸島の普段の行動を思い返せば、なんとなくわかった気がした。


「そっか。山近って女見る目あるな。手作りチョコもらえて、山近幸せ者だな」

「幸せ者は樫もだよ。女子達、本当に樫の事好きなんだと思うよ。だから、そのチョコもっと大事に扱わなきゃ」

チョコの袋を指差して、やけにしんみりした様子で諭す護に、不意に気になったことを聞いてみた。


「護も、誰かにあげたのか?」

「え?」


意外な程驚いた様子に、何かまずいことでも聞いてしまったのかと思った。

というか、この反応ってなんだ?


「き、急になにを言い出すのかと思ったら……私の事は別にいいでしょ。樫は、そのチョコちゃんと食べるんだよ」


思い切り話を逸らして、偉そうに説教をする護になんだか面白くないと感じた。

まるで何かを隠しているみたいだ。

友人である俺に隠す必要あるのか?チョコをあげたかどうかなんて、そんな重要な話でもないのに。

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