もしもあの時

記憶 sideヤマ


出会いは15年前の春、まだ19歳だった。


『ラグビー』が俺達を出会わせ、結び付けてくれた。


出身地も学部も違う俺達が出会い、過ごした4年間。


「今日もな!」


「俺バイト」


「休めよ」


部活が終われば誰かの家に集まって麻雀。


ラグビー部の中でもいつもつるんでいたのは、タッキーとタカとトオヤ。


地方からきた俺達は一人暮らしで、毎日暇を持て余していた。


きっとはじめの頃は、若干のホームシックにでもかかっていたんだろうな。


知らない土地での寂しさを埋めるために、つるむようになった気がする。

< 8 / 12 >

この作品をシェア

pagetop