彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)



「ホント、蓮君は女の子泣かせね?」

「そんなつもりじゃないですよ。ちーちゃん、つなぐ、行きましょう。」

「ウェイウェイウェイ!ずっと気になってたんだけど~そのお姉さんだれ??」

「え?」

「超美人じゃん!?もしかして、リンリンの彼女~!?」

「まだ、こんなきれいな方を隠していたとは・・・罪なお方ですね?」

「な!?ちが・・・」

「そうよ。」

「は?」

「お姉さん、蓮君の彼女なの。」

「「「ええええええ!!?」」」



否定する私の言葉を、なぜか肯定する瑞希お兄ちゃん。



〔★恋人宣言された★〕



「な、なに言うんですか、お姉さん!?」

「マジなのリンリン!?彼女!?」

「これはカンナちゃんと涼子ちゃんとますみちゃんには・・・みんなには秘密にしときますね?」

「是非、内密でよろしくぅ~♪」



つなぐの言葉に、笑顔でミクお姉さんが答える。



「ちょ、待って下さい!なんてことをー」




ババババババババ!!




私の声は、瑞希お兄ちゃんのバイクの音でかき消された。



「僕とこの方はー」

《そこ!バイクから降りなさい!》



今度はパトカーの音に遮られる。

見れば、数台のバイクが道を塞ぐように交差点の入ってくる。




「蓮君、捕まってて!」

「ミクお姉さん!?」

「あたしが道を開けるから、その間にあの2人をー」



ドドーン!!




ミクお姉さんが最後まで言いきる前に、辺りが真っ白な煙に包まれる。



「な、なにこれ!?」

「焙烙火矢(ほうろくひや)です、我が君。」

「つなぐ!?」



言ったのは忍者である友達。





「ぼっしー、ここは俺達に~」

「お任せしちゃって系!」





陽気な声で、つなぐとちーちゃんが言う。



< 393 / 534 >

この作品をシェア

pagetop