彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)



「チョコちゃんの笑顔と、美味しいコーヒーのおかげで、あたし仕事がんばれてたんだよね~」

「私もよ~それなのに・・・あーあ!チョコちゃんに会えるのが、今夜で終わりって寂しい~!月曜からの仕事が憂鬱!」

「え?そうなのかい、お嬢さん?ばあさん、チョコちゃんのコーヒー買って行こう!」

「そうね~来年また買えるとは限らないからね~」



仕事終わりのOLの言葉を聞き、寄り添って列に並んでくれる老夫婦。



「あははは!なに言ってんですか~!来年も買えますよ!良い人には長生きしてもらわなきゃ困るじゃないですか~!」

「そうそう!奥さんの言う通りよ!うちのバカ息子も、チョコちゃんみたいに良い子だったらね~!」

「うちも、コーヒーみたいにほろ苦いよ!娘だけどね~!チョコちゃんさえよかったら、うちにお婿に来ない!?歓迎するよぉ~!?」

「あー!ダメだよおばさん!チョコちゃんは、みんなのチョコちゃんなんだから!」

「ちゃんと、ファンクラブ通してくれなきゃダメだよ!?」



老婦人の冗談を笑い飛ばすおばちゃん達と、そのうちの1人が言った婿発言にファンクラブ発言で返す浴衣姿の女子中学生の集団。



「あら!?ファンクラブなんてあったの!?最近の中学生は積極的ね~!おばちゃんも入ろうかしら~!?年齢制限はあるの!?」

「ガチで好きならOK!みんなでチョコ君を見守れるなら、入会資格ありだから!」

「ということで~チョコちゃん、LINEしようよ~」

「こら、抜け駆けは禁止でしょう、女子高生!」

「いいじゃん、ドリンク買いに来てんだからぁ~?」

「だったらドリンクをエサにしないで、普通に買ってやれよ?」

「俺バイト代出たから、2杯いっちゃおうかな~」



意気投合するおばさんとバッチリオシャレをした女子高生グループと、そんなJKにツッコミを入れる友達らしいDK達。



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