いつか恋とか愛にかわったとしてもー前篇ー
そんな会話も聞こえないかのように黙り込んでいた剛が急に「許せん!」と怒りを爆発する。沸点に達したらしい。
「勝子、自分の力を過信しちゃだめよ。だけど勝子は本当に強いのね。名前通りね」
母・美樹はひとりおっとり構えて目を細める。
剛はスマホを取り出しどこかに電話をかけた。
険しい顔で構えること数秒で相手がでると、「おい、玉木、おまえ自分のガキが何したか知ってるか?」といきなりすごみをきかせた。
強と勝子、勇が顔を見合わせる。
「玉木さんとお父さんはボーイスカウト時代の知り合いなのよ」
「ボーイスカウト?」
ボーイスカウトの存在自体をよく知らない勝子はそういわれてもイメージが湧かない。
「俺も入ってた。でも小学生までだったから勝子は覚えてないよな。探検隊みたいな制服を着た俺の雄姿を」
強の言う通り、もちろんそんな強の雄姿を勝子は覚えていない。
剛は電話で話しているとは思えない大きな声を張り上げ、ますますボリュームを上げていく。
「俺の娘は顏を切られたんだぞ。それを誘導したのはお前の息子と娘だ。おい、お前どんな教育してるんだよ。お前の息子は未成年じゃないからな、少年法で逃げられねーぞ。恫喝罪に傷害罪に暴行罪で訴えるから覚悟しておけ。弁護士だからって小細工なんてするんじゃねえぞ。いくら金積まれても示談になんかぜってーにしねえからな、わかってるだろうな!」
どんどんヒートアップしていく剛の耳元で、「血管きれるわよ」と美樹が注意する。
「勝子、自分の力を過信しちゃだめよ。だけど勝子は本当に強いのね。名前通りね」
母・美樹はひとりおっとり構えて目を細める。
剛はスマホを取り出しどこかに電話をかけた。
険しい顔で構えること数秒で相手がでると、「おい、玉木、おまえ自分のガキが何したか知ってるか?」といきなりすごみをきかせた。
強と勝子、勇が顔を見合わせる。
「玉木さんとお父さんはボーイスカウト時代の知り合いなのよ」
「ボーイスカウト?」
ボーイスカウトの存在自体をよく知らない勝子はそういわれてもイメージが湧かない。
「俺も入ってた。でも小学生までだったから勝子は覚えてないよな。探検隊みたいな制服を着た俺の雄姿を」
強の言う通り、もちろんそんな強の雄姿を勝子は覚えていない。
剛は電話で話しているとは思えない大きな声を張り上げ、ますますボリュームを上げていく。
「俺の娘は顏を切られたんだぞ。それを誘導したのはお前の息子と娘だ。おい、お前どんな教育してるんだよ。お前の息子は未成年じゃないからな、少年法で逃げられねーぞ。恫喝罪に傷害罪に暴行罪で訴えるから覚悟しておけ。弁護士だからって小細工なんてするんじゃねえぞ。いくら金積まれても示談になんかぜってーにしねえからな、わかってるだろうな!」
どんどんヒートアップしていく剛の耳元で、「血管きれるわよ」と美樹が注意する。