エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
「雪が降ってきたようだな」

夕食を食べ終わって一緒に片付けをしている最中、ハラハラと降り出した雪に聖さんが気がついて、リビング脇にあるテラスの方へと足を進めていく。

「本当だ。綺麗ですね」

私も聖さんに続き、ストールを羽織ってテラスへと足を進めた。ハラハラと宙を舞う雪がイルミネーションに彩られた街に落ちていく。

「明日はホワイトクリスマスになりそうだ。ちゃんと暖かい格好をして出掛けないといけないな」

聖さんがそう言って後ろから私をハグした。

「こうしてると暖かいですね」

「ああ」

「紗凪?」

「はい?」

聖さんの温もりに包まれながら私の名を呼んだ聖さんの方を振り返れば、優しいまなざしが降ってきて、そのまま甘いキスを交わした。
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