綺麗なブルーを描けません
「良かったね」

言って、あたしの腕から、皮のブレスレットを抜き取った。

抜けるんだ、これ。

驚いてると、

「これ、ちょうだい」

「えっ」

「もういらないでしょ?でも、オレは頑張らないといけないから」

頑張らなくても、モテるんだけどね。

今、あたしの報告を上司からきいて、ホッとしてる子、知ってるよ。

「あ、あとさ。その報告の後、変なこと言われたんだ」

「柚葉さんに?」

「うん。『…それから、今日から柊はオレの弟にしたからな』って」

あたしはちょっと笑った。

「それと、これは、傷心ちゅうの親友のオレを一人置いて結婚してしまうことに、江間がさんが心苦しくないために」

うん?

柊くんを見る。

「今朝、普通に目が覚めたよ。江間さんの、呪いが利いたみたいだ。…ありがとう」
 
あたしの表情が、笑みを作った。





終わり


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