綺麗なブルーを描けません
「それよりさ、いつ着いたの?」

「…こっちについたのは、1時間くらい前。まず、柊に連絡して。…そしたらここで待ってろって言われて、さっきから待ってた」

「そういうことも言ってくれないんだもんな~」

「驚かせたかったんじゃないかな」

「えーっ。知ってたほうが、楽しい時間が増えたのに。いつまでいられるんですか?」

「明後日の夜には帰る」

「どこに泊まるんですか?」

「この近くのホテル。エマ達のいるマンションもこの近くなんだろう?」

「そうです。遊びにきてくださいって言いたいとこなんだけど、誘えないくらい狭いんです」

「そうなんだ。じゃあ、オレが引っ越して来たら、そこ出て、うちにおいで」

言って、ニッコリ笑う。

…何か、どこまで本気なのか、分からないヒトだ。

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