これはきっと恋じゃない。
「さあ、尊弥くん、たくさん食べてね
尊弥くんが来るっていうから張り切っちゃった」
お母さんは楽しそうに取り皿に料理を盛っていく。
尊弥が来るからこんなにたくさん作ってたのか...
「...」
私は静かに料理に口をつける。
「みんなでご飯なんていつ以来かしらね」
「たまにはいいわね」
なんてお母さん同士は会話に花を咲かせているけど、私たちは黙々と箸を進めるだけ。
なんで急にみんなでご飯なんだろう
どういう風の吹き回し?
って頭の中には疑問ばかり浮かんでくる。