これはきっと恋じゃない。
「みなちゃん、ちょっと見ない間に大人っぽくなったわね」
そう言って、おばさんは昔のままの優しい笑顔で笑う。
「いえ、そんな」
彼のお母さんにちゃんと会うのはいつぶりだろうか。
朝にちらっと見かけることは多くあるけれど、話したりするのは高校の入学式以来かもしれない。
「今日は、どうしたの?」
私はひとまずプリントが入った茶色の封筒を渡して、順に先生から言われたことを伝えていく。
出席日数が足りなくなりなりそうなこと。
それから、明日から毎日迎えに来ること。