亡霊
面会謝絶の松浦アミの部屋に入る。


スヤスヤ何も知らないアミの寝顔を見た。



「………あ………ゆむ」



ほら、アミの一番は私じゃない。


寝言を言うぐらい歩が好きな、アミが嫌い。



バイバイーーーアミ。




私は心の中で、アミにバイバイをした。


ナイフの持ち手を変えた私は、、




ナイフを振り落とした。
 




グサッーーグサッーーー




「うッ……り…………………のッ」




額に、、目に、、頬に、、口に、、





ナイフを刺した。




「アミーーーー



死んで………バイバイ」





返り血を受けた私は、誰もいない病院のシャワー室で赤い血を落とした。



だけどいくら洗っても、生々しい血の匂いは取れなくて。



錆びた10円玉の匂いは取れなくて、設置されているシャンプーを大量に使った。



いつからだろうーーー



虚しく感じるようになったのは。




いつからだろうーーー




アミを殺したいと思ったのは。



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