守りたい人【完】(番外編完)
そんな私を見て、朝比奈さんは安心させるように僅かに笑った。
「大丈夫だ、心配するな」
「――」
「これから日本中の人達が助けに来る」
「日本中の人が……?」
言われた言葉の意味に首を傾げる。
すると、朝比奈さんは懐かしいものを思い出すように天井を見上げた。
「被害を聞きつけて、警察・消防・自衛隊・そして、日本各地からボランティアの人がここにやってくる。みんな、ここにいる人達を助けたいと思って」
「――」
「名前も知らない人達が大勢ここに集まって、助け合って、手を取り合って、未来に繋げてくれる」
「未来に……」
ポツリとそう呟いた私の声に、天井を向いていた朝比奈さんの視線が降ってくる。
そして、大きな手がポンッと私の頭に乗った。
じんわりとそこから感じる熱が、不安に押し潰されそうな私の心をじんわりと温めた。
「だから、そんな顔するな」
「――」
「心配するな」
「大丈夫だ、心配するな」
「――」
「これから日本中の人達が助けに来る」
「日本中の人が……?」
言われた言葉の意味に首を傾げる。
すると、朝比奈さんは懐かしいものを思い出すように天井を見上げた。
「被害を聞きつけて、警察・消防・自衛隊・そして、日本各地からボランティアの人がここにやってくる。みんな、ここにいる人達を助けたいと思って」
「――」
「名前も知らない人達が大勢ここに集まって、助け合って、手を取り合って、未来に繋げてくれる」
「未来に……」
ポツリとそう呟いた私の声に、天井を向いていた朝比奈さんの視線が降ってくる。
そして、大きな手がポンッと私の頭に乗った。
じんわりとそこから感じる熱が、不安に押し潰されそうな私の心をじんわりと温めた。
「だから、そんな顔するな」
「――」
「心配するな」