クールな御曹司の契約妻になりました

「あら、かわいい。花嫁さん」

ミーハー心がくすぐられて、萌さんをまじまじと見ていた私だったけれど、頭のてっぺんからつま先までを舐めるように見ていたのは萌さんだって一緒だった。

私を品評するように何度も視線は上下に行ったり来たりしながら、まるで勝ち誇ったかのように明らかにお世辞の言葉をかけられる。

「萌、忙しい中来てくれてありがとう。君が来てくれるなんて、驚いた」

千裕さんはお礼を言いながら、柔らかに微笑んだ。

私に見せる笑顔と同じ、穏やかな甘い笑顔。


「大事な千裕のお祝いだもん。来るに決まってるわ。それに花嫁さんにも会ってみたかったし」


萌さんは勝ち誇った表情で、ねぇ?と首を傾けながら私に視線を送ってくる。

私はその視線に、小さく微笑んで見せた。

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