チョコとブーケ
あぶないあぶない。流されるところだった。
決して嫌な訳じゃないんだけど。
久しぶりだと、なんだか恥ずかしい。
来るとわかってたらもう少し片付けしてたんだけどな…
それに…
服だって、かわいい部屋着も持ってるし、
下着だって、上下お揃いのもっとかわいいのつけといたのに!!!
後でこっそり変えとこう。。。
キッチンで、2人分のアイスコーヒーを準備する。
「ご飯は?」
「新幹線で食べた。」
そりゃそうか。時間も時間だし。
「アイスクリームあるけど、食べる?」
「食べる〜」
2人分のアイスも準備してリビングへ持っていくと、
彼がソファーにもたれてすわっていた。
「さんきゅ。」
「いぇいぇ。こちらこそ。来てくれてありがとう。
今日来て大丈夫だったの?」
「明日こっちで会議だから。」
聞いてない。
「週末は………?」
「こっちにいるよ。」
嬉しくて頬が緩む。
「な?週末大阪行かなくてよかっただろ?」
彼がニヤリと笑う。
ひどい。来るって知ってたらそんなこと言わなかったのに。
「なんで、教えてくれなかったの?」
「驚かせたかったから?」
口を尖らせ、拗ねた顔を作る。
別に、そんなに拗ねてる訳じゃないんだけど。
ちょっとだけ、腹が立った。