チョコとブーケ

教えてなかったことが、気に入らなかったらしい。

拗ねた顔をしてる。
それがかわいいって思ってること、こいつは気づいてないんだろうな。

「ごめん。」
軽くキスをして、立ち上がる。
「ちょっとシャワー借りるわ。」
少しきもちを落ち着けよう……

「あっ。気が利かなくてごめん。タオル出しとくね。服は?」
「お前のとこの使う。」
「了解〜出しとく。」
遠距離だけど、少しだけお互いの私物を部屋に置いてある。
いつ、泊まりに行ってもいいように。
『移動の荷物も少ない方がいいでしょ?』とかなんとか、彼女は言ってたけど。

シャワーを浴びて、リビングに戻る。
時刻は12時をまわっていた。
「明日も仕事だし、寝るか。」
今やったら、絶対寝かせてやれない。仕事にひびく。
シャワーを浴びて、なんとか落ち着かせた理性を保ち、声をかける。
「うん。あのっ一緒に寝る、よね?」
上目遣いで、すがるようにきいてくる。

あーぁ。ばかだな。
せっかくちゃんと寝かせようと思ってたのに。

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