闇を抱える蝶と光輝く龍

記憶の糸口

今日は退院日


手続き等は全部お父さんがやってくれた


慶「結衣、荷物は全部持ったか?」


「慶にぃ!うん。全部持ったよ」


そんなに多くないんだけどね


慶「桐人達はもう玄関まで来てるから早く行くぞ」


「うん」


今日は退院日でもあるけど洸龍の倉庫に行く日でもある


尚くんはいい人しかいないって言ってたけどやっぱりちょっと不安


そんなこと思いながら玄関に行くと


晴「ゆーちゃん!退院おめでとう!」


ギュッ


晴くんがそう言いながら抱きついてきた


え?何で抱きつかれてるの?


尚「晴!結衣ちゃんがビックリしてるじゃん。離してあげて」


晴「…はーい」


尚くんの言葉に納得してないようだけど離してくれた


尚「ごめんね。結衣ちゃん。退院おめでとう」


舜「退院おめでとうございます。傷が大したことなくてよかったです」


陸「…退院おめでとう」


桐「退院おめでとう、結衣」


みんなは笑顔でそう言ってくれた


「うん。ありがとう!」


なんか大勢に言われると嬉しいな


慶「洸龍、ここからは結衣をお前らに任せていいか?」


慶にぃが洸龍のみんなに聞いた


桐「はい。お任せください。絶対に守り抜くので」


桐人くんの強い言葉に他のみんなも深く頷いた


慶「その言葉、信じるからな。それじゃあ、俺は先に帰るから」


すると、慶にぃは結衣が持っていた荷物も持ってタクシーに乗って帰ってしまった


慶にぃ、多分気を遣ってくれたんだよね


ありがとう。慶にぃ
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