暴走族の姫 Ⅰ
沙羅side




私は、何をして、見ていたんだろう。









蘭が今熱でうなされて、苦しんでいる。









私は蘭の近くにいならがら、なにも気づいてやれなかった。









否、違うな。











気づいていてなにもしなかったんだ。










関係が壊れることを無意識に怖がったんだと思う。









また大切な人たちが蘭のようになにかを隠しているそぶりがあるそのときは、迷わずにその人にとって一番いい結果になるように自ら動こう。










そう誓った…。
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