小学生みちる

これでいいんだよね

ランドセルからゲーム機を取り出してゲームをして待っていると俊夫はテーブルに戻ってきてオレンジジュースを置いた。
「ありがとう、もう一つは私の奢りだから」
これでいいんだよね、いいんだよね。
「ありがとうございます、そういえば何のゲームしてたの?」
そう言ってきたのでゲームの画面を見せた。
「あ、これ僕もやってます」
「そうなんですか」
俊夫さんもやってるんだ。照れるけどあれを言う。
「あの、フレンドになってくれませんか」
ランドセルからノートを取り出して白紙のページの一部を切り取り、マイコードを書いて渡した。
「ありがとう、あとで登録しておくね」
何から話せばいいんだろう……学校の事…塾の事…家の事…、家の事と言えば妹…妹は飛び級して大学に通っていていつもテレビの取材に応えている…それにして私は…!ダメダメ、家の事は妹の為にも。



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