バージンロードで始めましょう~次期社長と恋人契約~
シンと静まり返った夜のチャペルは昼の壮麗さとはまた違って、とても幻想的で美しい。
シャンデリアから降り注ぐ温かな色調の照明と、バージン・ロードに沿うように置かれたキャンドル型のライトが、優しい光を放ちながらユラユラと揺れている。
まるで私を導くような柔らかい黄金色の光の中、祭壇に続く白い道の途中で、副社長が私を待っていた。
淡い影の濃淡に彩られた彫りの深いその表情は、とても穏やかで、まるでもう私の気持ちのすべてを悟ってくれているよう見える。
逆に私は、自分の想いや彼への感謝をどう言葉にすればいいのか迷ってしまって、無言のまま立ち尽くしていた。
「亜寿佳、バージン・ロードの本当の名称を知っているか?」
なにも言い出せないまま彼の姿に見入っている私の代わりに、副社長が唐突に口火を切る。
その問いの答えを知らない私は、小首を傾げた。
実は『バージン・ロード』は和製英語で、正式名称ではないということは知っていたけれど、どう呼ぶのかまでは知らない。
「本来は『ウエディング・アイル』と呼ぶ。花嫁の為の通路という意味だ。その道を進む花嫁の歩みは、それまでの人生そのものを表す。だからバージン・ロードは、他の誰も立ち入ることは許されない聖なる道なんだ」
シャンデリアから降り注ぐ温かな色調の照明と、バージン・ロードに沿うように置かれたキャンドル型のライトが、優しい光を放ちながらユラユラと揺れている。
まるで私を導くような柔らかい黄金色の光の中、祭壇に続く白い道の途中で、副社長が私を待っていた。
淡い影の濃淡に彩られた彫りの深いその表情は、とても穏やかで、まるでもう私の気持ちのすべてを悟ってくれているよう見える。
逆に私は、自分の想いや彼への感謝をどう言葉にすればいいのか迷ってしまって、無言のまま立ち尽くしていた。
「亜寿佳、バージン・ロードの本当の名称を知っているか?」
なにも言い出せないまま彼の姿に見入っている私の代わりに、副社長が唐突に口火を切る。
その問いの答えを知らない私は、小首を傾げた。
実は『バージン・ロード』は和製英語で、正式名称ではないということは知っていたけれど、どう呼ぶのかまでは知らない。
「本来は『ウエディング・アイル』と呼ぶ。花嫁の為の通路という意味だ。その道を進む花嫁の歩みは、それまでの人生そのものを表す。だからバージン・ロードは、他の誰も立ち入ることは許されない聖なる道なんだ」